成熟した事業の成長速度は、市場の成長速度に収束していくため、ある時点で「本業が生んだキャッシュフローを、本業と別の何かのどちらに投じるべきか」という問いを検討せざるを得なくなります。

10Xでは未だそういうフェーズにはないものの、一方のキャッシュフローが見えやすいビジネスであるため、割と早めに考えないといけないな、と思っています。

もう少し言語の粒度を上げると、「手元のキャッシュが本業の成長に必要な額を超えはじめたときの、お金の再配分先の意思決定」といえそうです。

この問いを極限まで突き詰めた会社は「事業会社から投資会社」へと変貌したように見られるはずで、実際にいくつか存在します。バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが最もよく知られた例だと思う。

ただ私自身はバークシャー・ハサウェイのこともよく知らなければ、他に事例にも疎いので、もう少しサンプルを増やして理解したいな、と思いリサーチをし、まとめてみました。

リサーチにはClaudeをフル活用しており、「事業会社から投資会社」へ転身した企業例を世界中から集めてもらい、そのうち特に自身が参考になりそうな5社をピックアップして整理しています。

前提

やや難しめの用語を先に定義します。

  • 投資持株会社(permanent capital / 永続資本型):自社のバランスシート上の資金、つまり自己資本や営業キャッシュフローで投資する会社。外部から預かったお金ではないため、解約や償還に追われない。バークシャーがこの代表。
  • 外部LPファンド運用会社(GP型):外部の出資者(リミテッド・パートナー、LP)から資金を集め、自らが運用者(ジェネラル・パートナー、GP)として投資し、運用報酬を得る会社。集めた資金には満期や償還がある。
  • 保険フロート(float):保険会社が保険料を受け取ってから保険金を支払うまでの間、手元で運用できる資金。引受が黒字なら実質的にコストはマイナスになる。
  • 連続買収(serial acquisition):稼いだキャッシュフローを次々と企業買収に再投資し続けるモデル。

事業から投資へ転換する、という観点でも「自己資金で投資する永続資本型」と「外部資金を集める運用会社型」では、同じ"投資会社"でも構造がまったく異なります。バークシャーは前者であり、ソフトバンクは後者になります。

全体像

個別の話に入る前に、今回事例としてピックアップした5社を俯瞰しておきます。

企業創業時の本業投資への転換投資原資のタイプ現在の姿資本構造の型
バークシャー・ハサウェイ繊維(1955年合併)1967年〜(保険買収)保険フロート+自己資本投資持株コングロマリット永続資本型
ブルックフィールド電力・インフラ・不動産2005年〜(運用会社化)自己資本+外部LPオルタナティブ資産運用大手併用(運用会社型へ)
ソフトバンクグループソフト流通・通信2017年〜(Vision Fund)自己資本+外部LP戦略的投資持株会社外部LPファンド型
テンセントゲーム・SNS2011年〜(戦略投資)営業キャッシュフロー事業会社+巨大投資簿永続資本型(戦略投資)
コンステレーション垂直市場ソフトウェア1995年〜(創業時から)フリーキャッシュフロー連続買収マシン永続資本型

外部LPの資金を本格的に集めているのはブルックフィールドとソフトバンクの2社だけで、残りの3社は外から資金を募らず、自分で稼いだお金や保険フロートで投資しています。

それでは個別に個社の事例を見ていきます。

areal photography of cityscape Photo by Hoover Tung on Unsplash

バークシャー・ハサウェイ:繊維工場、保険業から自己資金投資業へ

バークシャーの出発点は、衰退する繊維会社でした。

1955年、Berkshire Fine Spinning Associates と Hathaway Manufacturing Company が合併してバークシャー・ハサウェイが誕生。

当時はマサチューセッツ州ニューベッドフォードを拠点に、従業員1万2000人超、売上1.2億ドル超を擁したが、安価な競合に押されて拠点の閉鎖が続いていました(Wikipedia: Berkshire Hathaway)。

バフェットは1962年、自身のファンド Buffett Partnership Ltd.(BPL)を通じて、1株約7.50ドルの「シケモク(割安株)」としてバークシャー株を買い始めます。

1964年、当時の社長との株式買取価格をめぐる行き違い(口頭では1株11.50ドル、書面では11.375ドル)に腹を立てたバフェットは、応募を拒否して逆に買い増し、1965年に支配権を握ります(The Rational Walk)。

1967年に転機が訪れます。

バークシャーは約860万ドルで保険会社 National Indemnity を買収しました。

これがバフェット支配下での初の本格的な買収であり、保険業参入の起点になりました。狙いは、約1940万ドルあった保険フロートです。

保険料として受け取り、保険金を支払うまで手元に置けるこの資金を、バフェットは株式や事業の買収原資として使い始めるのです(Tontine Coffee-House)。

以後、バークシャーは繊維から完全に軸足を移し、1972年には See's Candies を買収し、割安株拾いから「優れた事業を買う」スタイルへ転換しました。

See's は西海岸で長く愛される高級チョコレート・キャンディのメーカー兼小売で、強いブランドゆえに毎年値上げしても客が離れず、少ない設備投資で安定的にキャッシュを生む事業でした。

この買収を通じてバフェットは、割安な資産よりも「価格決定力のある優れた事業」の価値を学んだとされます。

1985年に最後の繊維事業を閉鎖。

1996年には GEICO の残り49%を約23億ドルで取得して完全子会社化し、1998年には再保険会社 General Re を約220億ドルで買収しました。

ここで保険フロートは1967年の約1940万ドルから、2024年末には約1710億ドルにまで膨らんでいます(Berkshire 2024年 株主への手紙)。

バフェットは「他人が我々に資金を預け、保有料まで払ってくれて、その資金を自分のために運用させてくれるようなもの」とフロートを表現しています(Berkshire 2010年 株主への手紙)。

出来事
1955繊維2社が合併しバークシャー・ハサウェイ誕生
1962バフェット(BPL)が約$7.50/株で買い始め
1965バフェットが支配権取得
1967National Indemnity を約$8.6Mで買収、保険業へ
1972See's Candies 買収(優良事業重視へ転換)
1985繊維事業を最終閉鎖
1996GEICO を約$2.3Bで完全子会社化
1998General Re を約$22Bで買収

ここで重要なのは、バークシャーが外部LPから資金を集めるファンドではない、という点です。

バフェットは1956年から1969年まで、外部出資者から資金を預かる BPL という"ファンド"を運営しており、これは運用報酬を取り(年6%超のリターンの25%)、出資者が解約できる、典型的なGP/LP型のファンドでした。

しかし1969年、バフェットは BPL を解散しています。

出資者にはバークシャー株か現金を選ばせ、自身はバークシャー株を保有し続けました。

1970年に会長へ就任して以降、バークシャーは彼の恒久的な投資ビークルになっています(Wikipedia: Warren Buffett)。

つまりバフェットは、外部資金を預かるファンド(BPL)を畳んで、自己資本と保険フロートで投資する持株会社(バークシャー)へ乗り換えたかたちになります。

外部LPもいなければ、運用報酬もなく、解約圧力もない。バフェットの報酬は今も年俸10万ドルのみです。

なお、これも意外だったのですが、バフェット自身はバークシャーの支配権を取りに行った判断を「途方もなく愚かな決断(monumentally stupid decision)」と振り返っています。

衰退する繊維会社を起点に選んだことを「2000億ドルの失敗」とまで呼んでいます(CNBC)。出発点は計画された美談ではなく、むしろ大失敗と尻拭いだったようです。

ブルックフィールドとソフトバンク:外部資金を束ねる側へ

次の2社は、バークシャーとは異なり、外部の出資者から資金を集める「運用会社」の側へ進んだ例です。

ブルックフィールド:安定事業から運用ビジネスへ

ブルックフィールドの源流は1899年に遡ります。

カナダの投資家がブラジルの電力・路面電車事業に投資して築いた持株会社(後の Brascan、旧 Brazilian Traction, Light and Power)が出発点です(Brookfield 公式沿革)。

長らく自社のバランスシートで電力・インフラ・不動産を保有・運営する事業持株会社でした。

2001年に最初のプライベート・エクイティ・ファンドを組成し、2002年にブルース・フラットがCEOに就任すると、コングロマリットから「実物資産を機関投資家の資金で運用するアセットマネージャー」へと舵を切ります。

2005年には社名を Brascan から Brookfield Asset Management へ変更しました。

この時点の運用資産は約400億ドル。ここから、自社資産を持つだけでなく、外部投資家の資金を運用してフィー(手数料)を得る資産運用会社としての性格を強めていきます。

転換が制度として完成したのは2022年12月。

ブルックフィールドは資産運用事業の25%分を分離上場し、会社を2つに分けました。

親会社は Brookfield Corporation(BN)として恒久資本と自己投資を保有し、純粋な運用会社 Brookfield Asset Management(BAM)が外部LP資金の運用とフィー収益を担う構造になったのです。

そしてBN が BAM の75%を保有しています(Wikipedia: Brookfield Asset Management)。

運用資産は2025年に1兆ドルを突破し、うちフィー対象資本は約5490億ドルに達しています(BAM Q1 2025 株主レター)。

なぜ運用会社を切り出したのか。

CEOのブルース・フラットは2022年の株主レターで、

  • 純粋な運用会社は評価がしやすく市場で高い倍率がつくこと、
  • 運用業は設備や運転資本をほとんど必要とせず利益の大半を配当に回せること、
  • そして年金的な長期キャッシュフローを生むこと

の3つを理由に挙げています(Q2 2022 Letter to Shareholders)。

安定した事業基盤を持つ会社が、よりキャピタル・ライトで高収益な運用ビジネスへ「攻めて」いった例だと言えそうです。

追い込まれてではなく、事業が生む安定キャッシュを梃子に、より評価される形へ自分から移っていった点が印象的です。

出来事
1899ブラジルの電力事業に起源(後の Brascan)
2002フラットCEO就任、アセットマネージャーへ転換
2005Brookfield Asset Management へ改称(運用資産 約$40B)
2022運用会社 BAM を分離上場、BN/BAM の2社体制へ
2025運用資産 1兆ドル突破、フィー対象資本 約$549B

ソフトバンク:通信のキャッシュを外部資金のファンドへ

国内では誰もが知るソフトバンクは1981年、孫正義氏がソフト流通会社として創業しました。

その後、ヤフー(1996年)、日本テレコム(2004年)、ボーダフォン日本法人(2006年、約1.75兆円)、スプリント(2013年、約216億ドル)、ARM(2016年、約3.3兆円)と、インターネットと通信の事業基盤を買収で築いていったのは皆が知るところです(SoftBank Group - Wikipedia)。

この事業キャッシュフローと資産を土台に、2017年5月、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF1)を組成します。

目標の1000億ドルに対して、ファースト・クローズで930億ドル超を確保しています。

出資の内訳は、サウジアラビアの公的投資基金(PIF)が最大450億ドル、ソフトバンク自身が最大280億ドル、アブダビの Mubadala が150億ドル、残りを Apple、Foxconn、Qualcomm、Sharp などが拠出しています(SoftBank Group「First Major Closing」)。

ここがバークシャーとの決定的な違いとも言えます。

ソフトバンクは自己資金(280億ドル)に加え、PIFや Mubadala といった外部LPの資金を集め、自らが運用者(GP)となってファンドを運営しています。

公式リリースにも「SBGの海外完全子会社がGPとしてファンドを統括する」と明記されています。

孫氏はこの戦略を「群戦略」「300年成長する会社」「情報革命のための戦略的持株会社」と様々な言語で表現してきました(ログミーファイナンス)。

ただし、外部資金を集める難しさも露呈しています。

2019年に発表した Vision Fund 2(目標1080億ドル)では、SVF1で最大の出資者だった湾岸の政府系LPが当初リストから外れ、結果的にソフトバンク自身の資金が中心になっています(CNBC)。

外部資金を集めるモデルは、本業のキャッシュとは別の、運用者としての信頼と実績を問われるのだと思います。

出来事
1981ソフト流通会社として創業
2006ボーダフォン日本法人を約1.75兆円で買収
2016ARM を約3.3兆円で買収/Vision Fund 構想を PIF と合意
2017Vision Fund 1 を組成($93B超、外部LP中心)
2019Vision Fund 2 を発表(外部LP集まらず自己資金中心に)

テンセントとコンステレーション:ソフトウェアのキャッシュを投資に変える

最後に10Xがソフトウェアを事業としていることもあり、同類企業の例をとりあげます。

ソフトウェア事業は、高い粗利と低い追加再投資需要から、潤沢なキャッシュを生みやすい構造があります。

そのキャッシュを投資へ振り向けた2社の事例を見てみます。

computer screen displaying colorful code snippets Photo by Jakub Żerdzicki on Unsplash

テンセント:ゲームの利益で800社超に投資する

テンセントは1998年に深圳で創業し、QQ、WeChat、そしてゲーム事業で世界最大級のゲーム会社へと成長しました。

2025年通期の売上は7518億元、株主帰属純利益は2596億元、フリーキャッシュフローは1826億元に達しています(Tencent 2025年通期決算)。

※現在のレートは1元=24円程度です。

この潤沢なキャッシュを原資に、テンセントは巨大な投資ポートフォリオを築いています。

Riot Games(2011年に過半数取得、2015年に完全子会社化)、JD.com(2014年に15%出資)、Supercell(2016年に約86億ドルでマジョリティ取得)、Tesla や Spotify への出資など、投資先は800社を超えています(Wikipedia: Tencent)。

2025年末時点で、上場投資先の公正価値は6727億元、非上場投資先の簿価は3631億元、合わせて約1兆元(およそ1400億ドル規模)にのぼっています。

注目すべきは、これがすべて自己勘定の投資だという点です。

バークシャーが保険フロートを活用したのに対し、テンセントは純粋な営業キャッシュフローと自社バランスシートによる戦略投資になります。

創業者の馬化騰は「半条命(半分の命)」という言葉で、支配株を求めず、出資先に自律経営を委ね、エコシステムの成長を助ける投資哲学を語っています(新浪財経)。

財務リターンそのものより、本業との戦略的シナジーを狙った投資に見えます。ゲームという高粗利のキャッシュカウが先にあって、その余力で本業の周りを広げていった、という順番が、王道的で参考になるポイントだと思いました。

出来事
1998深圳で創業(QQ → WeChat → ゲーム)
2011Riot Games の過半数を取得
2014JD.com に15%出資
2016Supercell を約$8.6Bでマジョリティ取得
2022Meituan株 約$20B相当を株主へ特別配当

コンステレーション:連続買収が本業

コンステレーション・ソフトウェアは、最も極端な例かもしれません。

1995年、元ベンチャーキャピタリストのマーク・レナードが、年金基金 OMERS などから約2500万カナダドルを集めてトロントで創業しました(Colin Keeley)。

ビジネスモデルは、特定業界向けの垂直市場ソフトウェア(VMS)を手がける中小企業を、ひたすら買収し続けること。

顧客の乗り換えコストが高く粘着性のあるVMS事業は、高い粗利と少ない追加投資で安定したキャッシュを生みます。

そのフリーキャッシュフローを、また次の買収へ再投資する。

買収後はほぼ売却せず永久保有しています。

年間100社超を買収し、累計では1000社を超えています(Constellation FY2024決算)。

レナードには徹底した資本配分の規律があります。

買収のハードルレート(最低限求めるリターン)は、規模に応じて20〜30%のIRRに設定されており、リターンが基準に届かない投資は行わない。

この規律のもと、2006年の上場以来、株価は約3万6000%、年率にして約30%で複利成長しています(Cantech Letter)。

コンステレーションもまた、外部LPファンドではない。自社が生むキャッシュで買収し続ける永続資本型になります。

ソフトウェア版のバークシャーと呼ばれるゆえんであり、個人的には、この「本業=投資」が完全に一体化した形が、5社のなかでいちばん美しいなと感じました。

出来事
1995マーク・レナードがトロントで創業
2006TSXに上場(主目的はVC投資家の流動性確保)
〜現在年間100社超を買収、累計1000社超

なぜ実業から離れたのか:転換の必然を分解する

ここまでの5社を、「なぜ投資へ移ったのか」という動機で並べ直してみます。

企業本業の構造転換を可能にした資本の性質
バークシャー繊維(構造不況・低リターン)保険フロート(低コスト・長期)
ブルックフィールドインフラ(安定・低成長)安定CF+運用ノウハウ
ソフトバンク通信(成熟・安定CF)事業CF+外部LP資金
テンセントゲーム(高粗利・高CF)営業CF(自己勘定)
コンステレーションVMS(高粗利・低再投資)フリーキャッシュフロー

この表から、転換には大きく2つの型があるといえそうです。

ひとつは「やむを得ず型」で、バークシャーがこれにあたります。

本業の繊維業が、追加投資に見合うリターンを生まない構造不況にあったからこそ、稼いだ資金を本業ではなく、より高いリターンの出る投資へ向けるしかなかったといえます。

もうひとつは「攻め型」です。

本業がむしろキャッシュを生みすぎていて、本業の中だけでは再投資先が枯渇する。だから余ったキャッシュの最適な置き場所として投資を選んでいるものです。

テンセントやコンステレーションが典型で、高粗利で追加投資の少ないソフトウェア事業が、投資に回せる大量のキャッシュを生み出しています。

逆にソフトバンクやブルックフィールドは、本業の安定性をレバレッジして外部資本で投資業へ移行した例と言えます。

学び:事業会社がファンド化するときに効くレバー

5社を並べてみて、自分なりに持ち帰れそうなことを最後に整理しておきます。

1つ目は、本業のキャッシュ創出構造が、投資への転換が必然になるかどうかを決める、ということ。

高粗利で追加再投資の必要が小さい事業ほど、余剰キャッシュが積み上がり、投資が自然な選択肢として浮かび上がってくる。

テンセントとコンステレーションのソフトウェア事業がまさにそうで、逆にバークシャーは、本業がキャッシュを「生まない」側からの転換で、経路はまるで反対でした。

冒頭に書いた「キャッシュフローが見えやすいビジネス」ほど、この問いが早く来るのだろうな、と思います。

2つ目は、投資に回す資本の"質"が、投資そのものの強さを決めるという点。

バークシャーの保険フロートは、低コストで長期、しかも解約されない資金でした。

ブルックフィールドの「年金的キャッシュフロー」も同じ性質を持ちます。原資が安く、長く、引き出されないほど、複利は効かせやすい。

いくら投資するかより、どんな性質のキャッシュを投資に回すのか。そこがいちばん効くレバーになるという理解です。

3つ目は、自己資金型と外部資金型は、まったく別の能力を要求すること。

自己資金型(永続資本)は、本業のキャッシュ創出力と、優れた資本配分の規律があれば成立します。

一方で外部資金型(運用会社)は、それに加えて、外部の出資者から資金を託されるだけの信頼と実績、そして応え続ける胆力が必要です。

ソフトバンクのVision Fund 2が示したように、本業がいくら強くても、運用者としての信用がなければ外部資金は集まらないということです。

4つ目は、結局は経営者の資本配分能力そのものが競争優位になる、ということ。

バフェットのフロート運用、レナードのハードルレートの規律、孫さんのビジョン。

どれも、キャッシュをどこへ向けるかという一点に、その会社の本質が現れています。

事業会社が投資会社へ変わっていくというのは、突き詰めると、資本配分を会社の中核能力として構築し直す行為だと理解しました。

10Xがその問いに向き合うときのために、この素振りは続けて置こうと思います。

参考