4年ほど前に「ドングリFM」が激推していた「ハコヅメ」という漫画があるのですが、普段は二人のどうでもいい話として聞き流すところを、何故かそのときは手が止まってKindleでポチっていました。
それから4年。私はいま、作者の泰三子(やす みこ)さんの大ファンです。
というわけでこの記事は、ただただ泰三子さんを推すだけの記事です。
ハコヅメ沼
「ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜」は、新人警察官の川合麻依と、元刑事課のエースなのになぜか交番へ飛ばされてきた藤聖子の女性2人組が主人公の漫画です。空回りしがちな新人・川合と、何でも見透かす食えない先輩・藤。この凸凹コンビの掛け合いだけで、ずっと読んでいられます。
落とし物、酔っ払い、キャリアの謎マウント。普段は絶対に覗けない「警察の裏側」がコミカルに描かれて、序盤は1話完結でサクサク進みます。
ところが4巻あたりからモードが変わり、管内で起きた事件が伏線として何巻にもまたがって連鎖しはじめる。その伏線がどう転がっていくのか、気づいたら夜中まで読み続けていました。日常コメディとシリアスなドラマがいい感じに同居しています。
…と、拙い言葉で説明するとなんだか急につまらなそうになってきました。なんでやねん。
作者の泰さん自身が、元女性警官であり、そこから来る妙なリアルさが魅力です。約10年、交番から遺失物、風俗事犯、総務・経理まで実際にやっていたらしく、取材じゃ出てこない、経験者ならではの描写になっています。
しかも「元某県警の婦人警官」という以外は素性を一切明かさない覆面作家という、設定からして面白い。警察界隈では完全に身バレしてるでしょうに。
ちなみに第一部は全23巻で「第一部完」、ドラマ化もされたらしいです(※見ていない)。
なぜか次は、幕末
第一部を終えた泰さんが次に選んだ舞台は、なんと幕末でした。急やん。
ハコヅメが「いまどきの警察」なら、だんドーンは「警察が生まれた瞬間」を描いたもの。泰さんは"警察"というテーマを時間軸で遡っています。
「だんドーン」の主人公は川路正之進。のちの川路利良、「日本警察の父」と呼ばれる人物です。薩摩藩士として、藩主・島津斉彬に見出され、西郷どん(西郷隆盛)たちと激動の時代を駆け抜けていきます。
本人も「警官の漫画を書くなら、その起源まで遡って背景を知らなあかん」と、古い書物をリサーチしながら描いているそうです。
タイトルの「だんドーン」は、物語の転機で鳴る銃声の音だそう。物騒な。
※実際にこの擬音が漫画で使われるシーンが出てきます。
幕末ってどの作品に触れても、英雄は多いわ黒船は来るわ倒幕だ攘夷だでカオスです。何を読んでもわかったような、わからないような感覚で終わるものが多い。名前も途中で改まるし。
でも「だんドーン」は泰三子節全開でこの幕末を描いてくれているので、かなり柔らかくコミカルに読めます。
何より泰さん自身が、資料がなかったりでわからないところは**「思い切ってフィクションで色付けしてます」**と、白状しながら描いてくれています。
「全部史実です」と気張られると身構えるけど、「ここは想像、でも面白いでしょ?」と差し出されるとするっと入れる感じです。
(余談。泰さんが川路に惚れ込んだ理由のひとつが「金玉事件」と「大便放擲事件」という下ネタ逸話だそうで、真面目と不真面目が地続きなこの感じ、やっぱりハコヅメと同じ手癖を感じます)
幕末担当漫画
以前NATOの話を書いたときにも白状しましたが、歴史が苦手な私の知識は大半が漫画でできています。戦国は「センゴク」、そして幕末は「だんドーン」(他にもあるが)が現担当です。
現在11巻まで進んでいますが、川路が警察をつくりあげていく物語はまだ大分続きが残っているぞ?ホンマに終わるんか?という不安はありつつ、推しの作品を気長に楽しみたいなと思っています。
どっちからでもいいけど、迷うならまずハコヅメ1巻から。現代からスルっと入れます。だまされたと思ってどうぞ。







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